日時:2021年07月17日 13:30~16:30
会場:田辺市役所 3階 第一会議室
地域課題をビジネスで解決する「たなべ未来創造塾第6期」がスタートしました。
塾生12名は、来年2月までの約8か月間、様々な講義を通じて、自らがビジネスプランを考え、修了式において発表するというものです。
主催である熊本大学熊本創生推進機構と田辺市、連携・協力機関である金融機関や後援となる商工関係団体の産学官金が一体となりCSVの醸成、ローカーイノベーターの創出を目指します。
田辺市たなべ営業室 係長 鍋屋安則
本格的な講義に入る前のオリエンテーションとして、「たなべ未来創造塾」の概要や考え方について共有しました。
2004年をピークに急速な人口減少を迎えている中で、地域づくりにおいては、かつての大量生産大量消費の時代からCSVやソーシャルビジネス、小さなビジネスが注目される時代へと変遷しており、企業が地域課題を解決していくことで持続可能な地域を創っていく必要性が高まっています。
そのため、講義を通じて、国の動向や社会情勢を十分に把握したうえで、地域課題の根っこの部分であるである人口減少、そこから派生する子育て、高齢化、後継者不足など様々な地域課題を知ることで、本業を生かして自分が解決できる地域課題は何かを見出してほしいと考えています。
次回以降の講座では、市の実情に即した市内外の講師が登壇するなかで、塾生には「何をすれば自社が生き残れるか」「自社の強み、自身の特技は何か」「自社のある地域のことを知る」ということを常に意識して、講義やディスカッションに臨んでほしいと思っています。
塾生それぞれが企業情報や事業内容を説明するとともに、企業の課題として、「業界はどうなっているか」「取り組んできたことは何か」「このままでは自社の将来はどうなるか」について発表し、互いの課題や悩みを共有しました。
金岡教授の自己紹介も兼ね、民間シンクタンク時代のプロジェクト事例などを話題にしながら、「どんなに傑作な報告書を作っても、第三者が作ったプロジェクトは動かない。実践者自らが考えることが重要である。」と痛感し、その後、民間シンクタンクから富山大学へと活躍の場を変えました。大学での活動は、産学官金がそれぞれの役割を果たし、企業や市民が自ら考えることにより、新たなビジネスを創出するシステムを構築することであり、魚津三太郎塾やとやま呉西圏域共創ビジネス研究所といった富山大学での取組み事例を紹介しました。
魚津三太郎塾では、「水循環」という地域資源の活用を大きなテーマとして、1~8期まで計69名もの塾生を輩出するとともに、提案事業の実行率が60%近くという大きな実績を挙げています。
とやま呉西圏域共創ビジネス研究所でも、同様に多くのビジネスが動き始めています。
こうした中、田辺市には、魚津のような地域資源活用型、呉西圏域のような地域課題解決型どちらにもビジネスの可能性があります。
人口減少が進む中、企業は地域とどう結び付きながら共通価値を見出し、ビジネスにつなげていけるかがこれからの時代を生き抜くためには重要であり、地方創生の流れの中で全国の企業がこうしたCSV(共通価値の創造)に注目しているのはこうしたことからなのでしょう。
2日目
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